【日向市】焼き芋自販機。農業と福祉のコラボレーションを推進。

(左から)「めだかハウス日向」のスタッフと代表の押川敬視さん(日向新聞)

農業と福祉のコラボレーションにより、障がいを持つ人の収入を増やすことを目的とする「農福焼き芋」。不動産会社「和光産業」(延岡市)が農地などを提供し、延岡市、日向市にある就労支援施設「めだかファミリーグループ」がサツマイモの栽培、収穫から加工までを行う。和光産業の代表取締役、児玉雄二さんが焼き芋を自動販売機で提供することを思いつき、今年3月に延岡市で設置したことを皮切りに、現在延岡市に7カ所、日向市に1カ所置かれており、今回で9台目となる。[広告]めだかファミリーグループの代表取締役、押川敬視(たかし)さんは「今は季節柄、私たちのところでサツマイモが収穫できないので、九州各地の無農薬栽培の芋を使い、加工している。冷やした焼き芋はイメージしにくいかもしれないが、食べてみると焼いたままのものより、甘味が凝縮している。今までにない食感で、購入した人の中には『天然のスイートポテト』という人もいる。デザート感覚で老若男女問わず、真夏に冷やし芋を楽しんでほしい」と話す。めだかハウス日向の施設長、村上京次さんは「この辺りは住宅街で小中学校もあり、ちょっと小腹が空いたときに買いにきやすいと思う。自販機をきっかけに施設のことも知っていただけたらうれしい」と笑顔を見せる。めだかハウス日向では、加工された焼き芋を容器に詰め、自動販売機に補充する作業を行う。自動販売機の売り上げは就労支援施設で働く障がい者の作業工賃に充てられる。押川さんによると障がい者の賃金は、農業に携わる人が1カ月で4,000円ほど上がっているほか、それ以外の人の工賃も年々上昇し、現在、時給500円以上を目指しているという。九州全域に自動販売機を200台まで増やしたい考え。価格は1本=300円。サツマイモは「紅はるか」、「安納芋」の2種。秋ごろから「宮崎紅」を加え、温かい焼き芋も販売する予定。


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